ハリー進学教室では、月1回、第3水曜日に特別な時間を設け、
朝日新聞のフロントランナーという記事を使って、
小学生たちと対話をしています。
今回は、だるまでパリコレを目指す、群馬県出身の起業家、高橋史好さんの記事でした。
「気になったことありますか??」
ときくと、一斉に手が上がります。
彼ら・彼女らが気になったところとしては、
この記事で取り上げられた女性のブランド「Tokyo Lolipop」の指輪がどんなのか見たい!とか、
慶応大学ってどんなところ?とか、
ホストファザーって何?とか。
そういうものでした。
そんな中で、慶応大学のキャンパスツアーの動画を一緒にみたりしたのですが、
私から「ここいったよ」とかいってあげると、いろいろと感じるものがあったようです。
そうしたやりとりも面白かったのですが、
私が今回の時間をもってよかったなと特に感じたのは、一番最後の瞬間でした。
ハリー進学教室では、生徒が疑問をもって自主的に調べてきたことを発表する時間を、
希望者にはあげているのですが、
塾生同士のなにげない会話の中で、
「私もやってみたいがやけど..」と、小学5年生の塾生がいったのです。
「何を調べたいの?」と聞くと、
「福沢諭吉」という回答。
私から、「それって、今日、動画をみた慶応大学を作った人だよ」と教えると、
「え、そうながや!」
と彼女の中でなにかがつながり、何かが起こったようです。
果たして彼女がどんな発表をしてくれるのか、
それは分からないのですが、あのような瞬間を創り出せたことが
なによりよかったなと思ったわけです。
というのは、大人が用意した予定調和の授業で受け身で習った知識ではなく、
こういう偶然、自然な流れの中の主体的な学びというのは
ひとにものすごいインパクトを与えるからなのです。
それを引き起こすには、予定調和とは離れた時間が必要になる。
なので、ハリー進学教室では、このように、予定調和をはずす余白をたくさん設けています。
学校時代を思い出しても、だいたい思い出すのは、先生の雑談ですよね。
そういう脱線が、学ぶ力や生きる力につながる、そうした確信をもっているからなのです。