2025年6月の一回目の読書会(6月25日)は、
小学5年生の男の子が担当してくれました。
彼が選んだ本が、
「失敗図鑑~すごい人ほどダメだった!」です。
ハリー進学教室では、希望する場合、小学生の塾生に、
対話のファシリテーションをしてもらいます。
それだけでもすごいことなのですが、
彼はなんと、事前に、深い質問を用意していたのです。
それには私も驚きでした。
そこで、この記事では、対話の時間における彼の活躍を少し振り返りたいと思います。
彼によれば、
この本は、二宮尊徳やディズニーなど、小学生にとってもなじみのある人たちが
いかに失敗を重ねてきたか、そして、そこからどう立ち直ってきたかを紹介するものとのことでした。
一例として、ウォルト・ディズニーは、オズワルド(うさぎのキャラ)をこの世に生み出したものの、
当時資金面で困っていたことから、配給会社にものすごく安い値段で権利を売却してしまった。そんな事例を紹介してくれました。
そしてレジュメの説明が終わると、いよいよ対話の時間が始まります。
いったい、彼はどんな質問を投げかけたのか?
それは、次のものでした。
「もしあなたがウォルト・ディズニーだったら、配給会社に安く売ってしまったこの失敗の後、どう行動しますか?」
この質問をみんなに投げかけ始めたのです!!
この質問は、参加者の価値観をはっきりと浮彫にしますね。そして、読書会参加者一同の、失敗に対する考えを大いに深めるものです。この質問が小学5年生ででてくるのがすごい!
参加した塾生の回答はどうだったでしょう?
「絶対にあきらめない。裁判で訴えてその会社に裁判で勝つまで粘ります。」
というひともいれば、
「あ~そうなんだね、と受け入れて、次に進みます。」
というひとも。
いろいろと、あーだこーだいいあっていたら、
「居酒屋に連れて行って、お酒で酔ったところで契約書にサインさせます」
というひとも^^
正解はもちろん、ありません。
ただ、裁判といっても簡単ではないし、勝ったとしてもその分時間やエネルギーは
かなり使われてしまう。そんな現実は私から伝えました。
どこまでこだわるか、がポイントですね。
ディズニーのように、チャレンジャーで余裕のない立場の場合と、
すでに経営的な体力のある大企業の場合でも結論は異なってきそうです。
なお、ディズニーはその後、頭を切り替えて試行錯誤した結果、
あのミッキーマウスが誕生したとのこと。
いまの大成功をみると、さっさと切り替えた方がよさそうな気がしますが、
はて、皆さんはどう考えますでしょうか?
