3月3日には、無事、南国市での中学受験スクールを開校することができました。
開校のお祝いをもってきてくれた保護者の方もいらっしゃって、本当にうれしく思います。
さて、タイトルは、南国教室の小学生からの質問です。
対話する中で、私も自分の考えを整理することができましたので、
こちらに書き記しておこうと思います。
まず、よい仕事ができる人間になるうえで、大切なポイントは以下の5つだと考えます。
①学ぶ力(国語力)、②倫理、③相手を思いやるコミュニケーションをする力、④自分を律する力、⑤教養(社会)
まず、最初の①学ぶ力について。
たとえば、お医者さんになってよい仕事をしたいと思ったとします。
当然、難しい本を読む必要もでてくるでしょう。
その難しい本を読むだけの、国語力が必要になります。
学び実践したことを表現する際も、数式を含め、
自分の考えをうまく言語化することが求められます。
逆にいえば、国語力さえあれば、ジャンルが何だろうと、その分野を極め、発信する専門家になることはできるといっても過言ではありません。
数学、物理、法律、経済、なんでもそうですね。
第二に、②倫理について。
いくら能力が高いひとでも、責任感がなかったり、人として間違ったことを繰り返すようでは、よい仕事は当然できませんし、信頼もたまりません。人として自然であること、そのことが結果的によい結果につながる。その意味でも、倫理を学ぶことは欠かせないといえるのではないでしょうか。
第三に、③相手を思いやるコミュニケーションをする力。
お医者さんを例にとるとわかりやすいです。
よく、患者さんの状況をあまり理解せずに、専門知識だけで診断してしまうお医者さんがいますが、
それではこれからの時代はよい仕事とはいえないでしょう(もちろん、専門家としての距離感は大切だと思いますが…)。
第四に、④自分を律する力。
自分との約束を守る力ともいえます。美しい姿勢を保っていたり、後片付けをきちんとして次のスタートに備える、あるいは、整理整頓をし、身の回りの環境を美しくしておく。
当然、美しい状態のひとから受けるサービスと、そうでないものでは、まったく受けての満足感が違います。よい仕事とは、自己を律する力によって成り立っているといってよいでしょう。
第五に、⑤教養。
さて、ここまで、4教科の中で、国語、算数、理科はでてきました。
特に、私たちはこの200年間、自然科学の力によって、大きく生活を便利にし、豊かにしてきました。ですので、学ぶ力のベースとなる国語や算数はもとより、理科を学ぶ意味というのは分かりやすいと思います。
それに対して、社会を学ぶ意味というのはどうでしょう?
社会というと、暗記科目のようにとらえられることが多いですが、私はこれこそ、よい仕事をする上でもっとも重要な科目ではないか、そのように思っています。
なぜかというと、そもそも、その仕事はどういう意味があるのか、いまの世の中にどう必要なのか、その点の考えなしに、”よい仕事”は生まれないと思うからです。
その仕事にはどういう意味があるのか?
それを考えるには、この世の中のことを知っておかなければなりません。
様々な視点があり、とらえ方があります。知るだけではなく、それをどう判断するのかの基準も必要です。
人と人とがつながるのが社会ですが、当然、世界はそれだけでは回っていません。人以外にも自然があり、宇宙があります。人の活動がいきすぎて自然がダメージを受けることの意味を考えたり、それによって人の幸せが作りにくくなることも考える必要があります。
自然科学だけではなく、トータルで自分の、そして他人の、社会の、地球の幸せを考える。その中から、真によい仕事というものが生まれるのではないか、そのように思うのです。
以上がよい仕事をする上で必要になる5つの力です。自然発生的に、質問されることで改めて認識した内容となりますが、ハリー進学教室では、進学に向けた学力向上を通じて、上記の5つを育める空間にすることを意識しております。