5月の一回目の読書会では、
塾生が「みらいってなんだろう」(細川貂々著)という本を取り上げてくれました。
過去の経験が記憶の引き出しとなり、未来をよりよいものにすることができる、そんなメッセージでまとめてくれました。
たとえば、過去に、この道を通ったときに怖い犬がいたという経験をしたとします。
そうすると、未来には、その選択を取らなくても済みます。だから、未来をよりよいものにできる、ということです。
小学4年生の塾生がつくったレジュメをもとに発表が終わると、あとは保護者を含めての対話の時間です。
ファシリテーターもこの小学4年生の女の子がしてくれたのですが、ほかの人たちに
『どう思いましたか?』『なぜそう思ったんですか?』といった質問を投げかけていて、本当にすごいなと思いました。
さて、対話の内容ですが、主に、
『過去の経験の豊富さと自信が関係しているのではないか』というところで盛り上がりました。
なるほど、過去にこれこれこうやってできた。そんな経験があると、次にまた同じようなことがあったときでも自信をもって取り組めますよね。いわれてみれば当たり前なのですが、たしかにそうだなと思いました。
他方、よりよき未来をつくる自信とはそれだけでしょうか?
私はそんな疑問をもったので、以下のようなことをシェアしました。
それは、
『本当の自信がついたなと感じたのは、単なるうまくできた経験ではなくて、失敗を乗り越えた経験だったような気がする』ということです。
私でいえば、中学受験の際にずっと伸び悩んでいたけれど、夏休みに1日8時間くらい自分で勉強をしたら偏差値が10あがった経験だったり、中学時代に野球部でレギュラーを外されてから頑張って高1では4番打者になれた経験。高校3年で大学受験に失敗し、浪人になったときマンガも捨て、坊主頭にして頑張ったら東大にはいれたことなどです。
当然、社会人になってからの挑戦のほうが多いのですが、小学生にはこういったなじみのあるストーリーをシェアしました。
塾生たちがどんな受け止めをしたのか、それは分かりませんし、すぐには伝わらないかもしれませんが、なにかしら伝わっていたらいいなと思います。